自転車をめぐる誘惑
今日も、2時近くになってからのランチ。久しぶりのパスタの店へ。オーダーしたのは、バジルとモッツァレッラのトマトです。店員が「普通盛りで良いですか?」と聞くので迷わずハイと。
普通で200gありますから。+100円の中盛or大盛は、300gと400gあります。初めて来店したおり、うっかり大盛を頼んで死にそうになりながら完食した思い出がよみがえります。
さて、ランチのお供に持参したのは、『自転車をめぐる誘惑』(東京書籍、文:疋田智、絵とツッコミ:ドロンジョーヌ恩田)です。このお二人での共著の第2弾となるそうです。面白いですよ。自転車好きの方も、そうではない方も、楽しめる内容です。皆さんも書店で是非ご覧になってください。
最初の話題はピストでした。なんとピストが流行っているのだとか。ええ、そうなの? と、まずは驚いた次第です。ピストをご存知ない方のためにラフに説明すると、競輪やバンクを走る自転車競技で使用されるギヤが固定で空回りしない自転車です。
走るために必要最小限の構成からなるシンプルさからくる機能美も感じられるピストではありますが、なにせ、走り出したら足を休めることができません。走っている以上、常に、ペダルを漕いでいなければなりません。なんで、流行るのと不思議でした。
ペダルと車輪が連結、空回りしないと言えば、ピストは一輪車と同じです。ペダルを逆回転すれば、後ろに進みます。自転車に乗り同じ場所でバランスを取る(スタンディング)のをご覧になったことがあるかと思いますが、あれは、ピストだと幾らかやり易いです。ペダルを前後に踏み分けることで、同じ場所にとどまれますから。
ここから、ぐっと回想モードに入るわけですが、そんなピストに初めて触れたのは、大学3年生の時でした。同じ学年に○○倫太郎という自転車屋の倅がおり、得意げにピストを乗り回していました。
私が、ようやくロードマンを手にして、サイクルスポーツという雑誌を読みながら、ツーリングにいそしんでいた頃、彼は、自転車競技マガジンを読みながら、ピストを乗り回していたわけです。
その時は、自転車競技≒競輪≒ギャンブルという印象があって、あまり好印象はありませんでした。レーシングウェアやレーシングシューズを身につけるのも、なんか、かっこ悪いなと思った時代でした。
そんな自転車競技に目覚め、のめりこむまでには、それから2年を要したわけです。もっと、早く、その魅力に気づいていればと思いましたが、ツーリングで長距離や峠を走りこんだことが、後にレースで競える体力づくりになっていたので、それはそれで、良かったと思います。
ピストに乗ってバンクを走ったこともありますが、私は、ピスト派ではなく、ロードレーサー派です。やっぱり、変速できてなんぼの世界が好きです。ピストほどはシンプルではありませんが、ロードレーサーもシンプルで機能美があります。
こうしたシンプルで機能美という世界と対極にあったのが、さらにさらに回想モードにはいりますが、小学校6年頃だったかと思います。
中学校からは、約5km弱離れた中学校に通うため、自転車通学が必須で、小学校6年の後半(1970年)に自転車を買ってもらいました。当時、自転車は大変な盛り上がりを見せた時代でした。
懐かしい写真満載のブログを見つけたので、是非とも、下記URLにアクセスしてみてください。えっ!っと驚く世界がそこにあると思います。
http://mtrweb.blog.shinobi.jp/Entry/30/
当時は5段変速、その変速もインデックスチェンジと言って、カチカチとデジタルっぽく変速ができるシステムだったりしました。ロードレーサーの世界で、シマノから、そのようなインデックス変速システムが登場したのは、ずっと後の事でした。1970年代に製品化していた先進性に拍手を送りたいです。
でも、電子フラッシャー(方向指示器)とか、前灯の上目・下目のチェンジ機能だとか、やりすぎでしたよね。電池をたくさん搭載しなければならないし、すぐ故障しちゃうし、流行病のように欲しがったけれど、無用の長物だったと思います。
スピードメーターなども付いてましたよね。ブレーキもディスク式だとか油圧式だとか、もう、ありとあらゆる機能を盛り込んで、少年の心を奪ったわけです。
自転車をめぐる誘惑は、実は、小学校6年生頃の時代が、まず、最初のフィーバーだったのかと思えてなりません。この時代の話が通じる方は世代的に近いかたぐらいでしょうね(笑)。
して、中学生になって自転車通学を始めて、ハンドルが問題になったのですよね。ようは、ドロップハンドルは危ないと・・・それで、セミドロップハンドルが登場したり、ハンドルを付け替えたりとか、そんな騒動があったように思います。
ぐっと現代に話を戻して、ドロンジョーヌ恩田さんの紹介がうけます。一部分だけ引用させていただくと、~さらりと下品で、女性らしさを逸脱した独特の表現力は、一度ハマると病みつきに。反面、女性らしいファッション感覚を自転車に取り入れ、新たな自転車の楽しみ方を見つけることで、女性ファンも多い。そのビジュアルから「ニューハーフ説」、「CG説」など囁かれるが、実際は「謎の人妻」。~
一見の価値ありますよ。エロく知的だ。
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コメント
私も中学の自転車通学の為に買ってもらった5段変速自転車が、懐かしいです。小学卒業前に買ってもらい、少し大人になった気がしました。春休みの間から、乗り回したものです。地方ではよくあるヘルメットをかぶり、約30分かけて通いました。高校は、一番近い公立高校でも、11km45分かけて通ったものです。
投稿: fxhamayan | 2009.03.29 11:46
>fxhamayanさん
5段変速の自転車、嬉しかったですよねえ。私の時代はまだヘルメットが義務化されていなかったです。時代の変遷を感じます。高校の11km、私の自転車通勤時代の通勤距離、それぐらい走ると良い運動にもなるんですけどねえ。天気の悪い日などは大変ですね。
投稿: Mujina | 2009.04.12 06:01