新幹線通勤の日々＋

そろそろ帰ろうかと思い、パソコンの電源を切ったところに、お得意先の
Ｋさんから電話が入る。

話は続くよどこまでも、乗ろうとしていた新幹線を諦めるのは良いとして、
その次の終電もそろそろという時間になる頃、タイミング良く話しも終わ
る・・いや、終わったかに思えたのだが、彼の口から、「あと、別件なの
ですが・・・」と信じられない言葉が出る。その内容が、ついでとは思え
ないようなヘビーな話題だ。

さすがに終電にも間に合わなくなると思い、どうしても移動しなければな
らない旨を伝え、丁重に受話器を置いた。あとは、駅まで１００ｍ全力
疾走のスピードで走らねばならない。思ったより走りは快調で、改札口
に２分前に着く。あとは歩いても大丈夫と思い、定期券が入っている胸
ポケットに手を伸ばした。

すると、無いんだよ！、胸ポケットに。高額なものだから、いつも心臓に
接して存在を確認できる胸ポケットに入れているのに。落としたのだろ
うか？　勢いよく走ってきたからなあ・・ヤバイ。かなりヤバイ。帰れない
のみならず、紛失した場合を思うと、目の前が暗くなる。

１分ほど、鞄やポッケを探し回ったところで、いつもは決していれない
上着の内ポケットに定期券を発見。なんとか終電に駆け込んだものの、
しばし、動悸がとまらなかった。本当に心臓に悪い。本当にダメかと思
ったよ。

せっかく乗れた終電、あとは、寝過ごさないようにしないと。