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2005.01.26

運命(その14)

彼女を見送ってから、まもなく、新たな出会いが二つあった。

その出会いのキッカケは一ヶ月ほど前に遡る。四国・九州・山陽ツーリングを終えた自分は、愛車エンペラーを購入した西沢輪業さんを訪れ、店主夫婦にツーリングの土産話をしていた。すると、店主の息子さんが現われて「そんなに自転車が好きならレースに出てみない?」と言ったのだ。

当時の自分は、レースと言われてもピンと来なかった。レース→競輪→ギャンブル?、でかヘルメットを被りレーサーパンツがきしょい・・・そんな印象しかなかったので引き気味だった。でも、兄ちゃんは、草レースだから、面白いから、何事も経験だから、何の準備も経験もいらないから・・・と勧誘するんで、遂には、エントリーしてしまった自分。

そのレースは、丸石自転車が主催するロードレースだった。会場は、実家の須賀川から30kmほどの白河市が会場だった。それが、白河との最初の関わりだった。まさか、将来、その白河市に住み、東京まで新幹線通勤するようになるとは、これっぽちも思わなかった。白河との出会い、これが一つ目の出会いだった。

前日に実家に帰省し、レース当日、約30kmほど離れたレース会場まで自転車を走らせた。会場に行ってビックリした。自分のようなスポルティーフ車を持ち込んでいる人間は1人も居なかった。ましてや、スニーカー履いてトレパンにTシャツ姿の奴なんか、1人も見当たらなかった。皆、バリバリのレーシングウェアに身を包み、高級なロードレーサーにまたがっていたのだ。カルチャーショックを受けながらも、主催者テントで競技用ヘルメットをレンタルして自転車に戻ろうとしたら、自分の自転車んも周りに人垣が出来ていた。「見ろよ、こんな自転車でレースに出る奴がいるなんて(笑)」。

凹んだ。彼らが立ち去って見えなくなるまで自分の自転車に近づけなかった。兄ちゃんを、ちょっと恨んだ。でも、ここまで来た以上、逃げ帰るわけにもいかない。そんな複雑な思いでスタートラインに並んだ。初心者しかいないはずのビギナークラスだったけれど、自分以外の皆は、服装も自転車も一流選手のようだった。

そして、スタート。皆のスピードについていけるかと心配したが、一流選手に見えた彼らは、駆け引きや牽制ばかりしていて誰も飛び出したりしない。スピードをセーブしながら、不慣れな集団走行をするよりはと思い、前に出てみた。最初のうちだけも前を走ってみようと思い、ペダルを強く漕ぎ、ふと後ろを振り返ったら、集団がちぎれていた。こうなってしまうと、単細胞人間の自分、そのまま、ペダルを漕ぎ続ける。嘘だろう。自分が先頭だよ。誰も追いつかないよ。舞い上がってしまった自分は、そのまま走り続けた。そして、いよいよラスト1km、ここで、後続集団から1人抜け出して、追い上げてきた。彼が、泉浩司選手だった。ゴール手前で彼に抜き去られ、最後は、息も絶え絶えになりながらも、自分は2位でゴールした。

最初から最後まで先頭を引いて、最後に抜かれて終わる、いかにもレース未経験者の未熟な走りだったのだが、あんな格好で、あんな自転車でと思っていた方々から、「凄い走りだったね、頑張ったね」と声をかけられ、水筒まで手渡された。からからに乾いた喉に、おいしかったことといったら、この上なかった。

自分としては2位でもビックリの成績だったが、1位の泉君は、表彰台の一番高いところで、チャンピオンジャージを身にまとい、大きなトロフィーを手にしていた。さらに、全クラスを通じて、活躍した選手に贈られる賞も受賞していた。2位になった喜びと、2位に甘んじた悔しさが入り混じる、不思議な気持ちだった。この自転車レースとの出会いが二つ目の出会いだった。

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